Vol.15   「チューニング」って大事なの !?


このHPをご覧になられている方の中には、まだまだギター初心者です!
という方も多いようです。
そこで今回は、ベテランの方には面白くないかもしれませんが、最もギターの基本的な
事項のひとつ 「チューニング」についてお話します。

 「チューニング=調律」

弦楽器はギターに限らず、ベースでもマンドリンでもバンジョー、三味線、ピアノでも
必ず演奏する前にチューニングをしなければなりません。
チューニングをきちんと合わさないと音痴になってしまい、コードをジャラン♪と鳴らしても
頼むから気色悪い音やめてよ!と言われてしまう生理的にイヤな音になってしまいます。
家で一人で気色悪いサウンドを楽しむ趣味があるならまだしも、
バンドをやっている方はみんなに迷惑がかかってしまいますので、
チューニングはきちんとやりましょう。

チューニングの方法ですが、多くの方は便利な「チューナー」を使われているのでは
ないでしょうか。
そこで、初心者の方々にあえて重大なメッセージです。

   
チューナーを使ってはいけません!

じゃあ何で楽器屋さんでチューナーを売ってるの !?
とおっしゃられると思いますが、チューナーはベテランの方が使うものです。
初心者諸君は「音叉(おんさ)」を使ってチューニングして下さい。

音叉は音楽の世界では古来から伝わる伝統的な調律具です。
ってそんなオーバーなものではありませんが、
ギターを持つたびに必ず行うチューニングを音叉でやることで格段に「耳」が鍛えられます。
音楽は音の世界ですから、音を聴く「耳」を鍛えないと、一向に演奏も上手くなりませんよ。

チューナーを使っても良いのは、「ギターがあれば鳴っている曲のキーがすぐに分かる」
という方です。
まあ、それをクリアされている方はいちいちシールドをつないでやるチューナーは
実に面倒くさいと思われるでしょう。音叉の方がずっと早い。

うちでは 「ギター教習所」 という初心者やペーパーギタリストのためのギター教習を
やっていますが、来られている教習生の方にも「音叉」をお薦めしています。

      音叉

それでは音叉の使い方や、様々なチューニングについてです。



【チューニングの仕方 / 5弦Aを合わせよう】

音叉は二股になっている棒を振動させて音を出します。
タマがついている側を持ち、二股の棒のどちらでも良いですから、先端をどこか固いところにコーンと叩きつけます。
そしてすぐにおしりのタマのところを歯でくわえます。
そうすると口の中、頭の中いっぱいにキーンと音が響きます。
この音が
5弦開放の「A=ラ」の音です。
5弦を何も押さえずビーン♪と弾いた音をこの音叉が鳴らしているキーン音に合わせます。


チューニングの基本は必ず低い音から上げていって合わせます。
高い音からペグをゆるませて合わせても、後ですぐ狂ってしまいます。


これが慣れないうちはなかなか合いません。最初は合っているのかどうかも分からないかもしれません。
分からなくても根気よくやりましょう。慣れればすぐに分かるようになります。
これが分からないうちは曲をコピーしようと思っても出来ません。
音叉の音をじっくり聴いても分からないのに、CDからたて続けになる音が分かる訳がありません。


どうしても分からない方は −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

 
ちょっと分かりやすくする方法があります。
 5弦の5フレット上で弦に軽く触れて鳴らしてみます。
 するとキーンという音が出ます。(ハーモニクスと言います)
 この音は音叉のキーン音と全く同じ高さの音です。
 開放弦の低い音と音叉の高い音では合わしにくい方は、このハーモニクスを使ってみましょう。

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音叉は、この5弦を合わすためだけのものです。


【チューニングの仕方 / 他の弦も合わせよう】

5弦が音叉で合わせられたら、次に6弦を合わせます。

 
・6弦5フレットを押さえて弾いた音を さっき合わせた5弦開放の音に合わせます。
 ・4弦開放で弾いた音を 5弦5フレットの音に合わせます。
 ・3弦開放で弾いた音を 4弦5フレットの音に合わせます。

 ・2弦開放で弾いた音を 3弦4フレットの音に合わせます。
 ・1弦開放で弾いた音を 2弦5フレットの音に合わせます。

2弦を合わすときだけ、3弦
フレットの音ですので間違わないように!

最後に合わした1弦開放の音と、6弦開放の音を順に鳴らして聴き比べてみましょう。
ちょうど1オクターブの関係になっているはずです。
なっていなかったら、どこかでズレましたね・・・。やり直しです。

1弦と6弦もばっちり1オクターブになった!
これでギターのチューニングは終了です。これでやっとギターの演奏に入れます。
この作業は慣れるまでは大変ですが、慣れれば1分もかかりません。
チューナーにシールドをつないだりしている間に終わってしまいますよ。


ハーモニクスで合わす方法 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

ハーモニクスを使って合わす方法もあります。
この方法では音の波を感じて合わせられますので、より正確に早く合わすことが出来ます。
ギターに慣れている方は、通常このやり方で合わせます。

 
・まず音叉で5弦を合わせます。
 
・6弦5フレット上のハーモニクスを 5弦7フレット上のハーモニクスに合わせます。
 ・4弦7フレット上のハーモニクスを 5弦5フレット上のハーモニクスに合わせます。
 ・3弦7フレット上のハーモニクスを 4弦5フレット上のハーモニクスに合わせます。
 ・2弦開放で弾いた音を 3弦4フレットの音に合わせます。
 ・6弦7フレット上のハーモニクスを 2弦5フレット上のハーモニクスに合わせます。


ふたつのハーモニクス音が近くなると、
ぁんわぁんわぁんわん・・・と音の波が聞こえてきます。
音の波はジャストの状態に近づいて来るほど、より大きな波(
わぁぁぁぁん わぁぁぁぁぁぁぁん)になってきます。
突然
わぁんわぁんわぁん・・・と速い波に変わってしまったら、ジャストの位置を越えてしまったということです。
波が全くない状態が完璧にチューニングが合っているジャストの位置です。
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 Help

・新しい弦の場合は、弦がなじむまでよく延びますので、一度チューニングしても弾くとすぐ狂ってしまいます。
 少し弦をぐっぐっと引っ張って弦をよく延ばしてからチューニングしましょう。
・ギターによっては、張る弦によって負荷が掛かりますので、ネックがしなります。
 6弦から順に合わせて1弦まで合わせると、6本分の弦の張力でネックがしなり、ピッチが変わってきます。
 さっき6弦は合わせたのに。おかしいなぁ。となります。
 何度も合うまで6弦から1弦を繰り返します。



【オクターブ・チューニング】

オクターブ・チューニングをご存じですか?
オクターブ・チューニングというのは、通常の演奏前にするチューニングではなく、
ギターやベースの弦を張り替えた時などにするセットアップのひとつです。
このオクターブ・チューニングをしておかないと、ハイポジション(ネックのつけ根側)の高い音でのソロをすると
音痴になってしまいます。

ギターやベースの弦をとめているおしり側を見ると、ブリッジというパーツの上に各弦が乗っています。
その乗せている所を「ブリッジのコマ」と言いますが、コマの位置は各弦によってバラバラになっています。
このコマをより前の方へ移動したり、よりおしり側へ移動したりして調整します。
それがオクターブ・チューニングです。

オクターブ・チューニングはとても微妙なピッチ調整ですので、これには必ずチューナーが必要です。

 
・ギターやベースを通常のチューニングが合っている状態にします。
 ・6弦の12フレット上のハーモニクスを鳴らして、チューナーでぴったりEに合っている状態を確認します。
 ・実際に12フレットを押さえて実音を鳴らして、チューナーの反応を見ます。
 ・実音の方が微妙に高くなった場合・・・・・ブリッジのコマをおしり側に移動します。
 ・実音の方が微妙に低くなった場合・・・・・ブリッジのコマをヘッド側に移動します。
 ・各弦全て同じように調べて合わせます。


要するに、12フレット上でハーモニクスの音も、実際に押さえて鳴らした音も、両方がぴったり合っていれば良いのです。
これは一度合わせても、新しい弦に張り替えたり、弦の太さを変えてみたり、楽器のコンディションなどで変化します。
弦を張り替えるときに毎回やっておくのが良いです。

こういった細かいセットアップは、ある程度、楽器の構造などを理解していないと難しいかもしれません。
挑戦してみてうまくいきそうにない場合は、無理にやらず、楽器屋さんで完璧にやってもらいましょう。




オクターブ・チューニングにはチューナーが必要ですが、通常のチューニングは出来るだけチューナーに頼らず、
自分の耳でやりましょう。
毎回やるチューニングこそが一番の耳を鍛える方法です。
耳で合わすチューニングが早く出来るようになれば、CDで鳴っている曲のキーもすぐに分かりますし、
曲のコピーも譜面などを見なくても耳でどうやっているか聞き取れてしまいますよ。





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