ギター用語 マメ知識   別にどうでもいい話だが、知っていると みんなに自慢できる マメ知識





Vol.19
   アンプってどうやって選ぶの !?

エレキギターはエレキである以上、必ず必要なものはアンプです。
同じギターでも、鳴らすアンプでサウンドは大きく変わりますし、自分の出したい音を出すにはアンプは無視できません。
持っているギターの良い部分を最高に引き出すにも、何より自分自身が気持ちよく弾くためにも
アンプも最高の相棒がいた方が良いに越したことはありません。

しかし、アンプと一言に言っても、ギターと同様、メーカーや種類は無数にありますし、どれが良いものやら悩むところですよね。

車をお持ちの方は「オートバックス」のようなカー用品店に行かれたことがあると思いますが、
カーステレオが売っているコーナーに行けば、スイッチで色んなカーステレオを色んなスピーカーとの組み合わせで
試しに鳴らすことが出来るようになっていますよね。
どのアンプと、どのスピーカーとの組み合わせが自分の好みに合うかを試すものです。

あれを見ても分かるように同じ音を鳴らすにも、鳴らすアンプやスピーカーで全然音が違うことが分かります。
オーディオのアンプは元の音源をいかに忠実に再現するかということを基本にされています。
それでもあんなに音が違うのです。

ギターアンプなどの場合は楽器ですから、ギターのサウンドを忠実に再現するために作っているわけではありません。
それだけにオーディオのものと比べると、もっともっとサウンドの幅が広いです。

楽器店に行くと色んなアンプが置いてありますが、大きなスピーカーの上にヘッドアンプが乗っている、いわゆる2段積みのものと、
コンボと言われるスピーカーの上にボリュームなどの操作をするつまみがついているものの2種類があります。

2段積みのものは、オートバックスのカーステレオと同じで、アンプとスピーカーが別になっていますので、
その組み合わせを好きに変えることが可能です。
しかし、かなり大きいので家に置いておくには邪魔だし、そんな大きなスピーカーを鳴らすほどの爆音は
普通の家ではちょっと迷惑過ぎて鳴らせません。
かなり重いのでどこかへ持って行くにも運ぶだけで大変です。

ですから、一般的に使いやすいのはやはりコンボタイプのものでしょう。
コンボタイプのアンプはアンプ部とスピーカーが一体型です。
スピーカーだけをつけ替えることは可能ですが、普通は今ついているスピーカーがダメになるか、
よほど気に入らないなど、特別な理由がないと取り替えたりしません。

しかしながら、アンプを選ぶには物理的にどこでどう使うのかや、持ち運びの面も重要ですが、
やはり楽器ですので、選ぶポイントは実際に出てくれるサウンドや性能です。
サウンドや性能はメーカーや種類である程度同じような傾向があります。

今回はアンプを選ぶポイントとして、その種類などを掘り下げてみました。


                 
          
Peavey 5150         Fender Twin Reverb
        (セパレート2段積みタイプ)           (コンボタイプ)


「アンプ」ってそもそも何だろう?

「アンプ」とは正式に言うと「アンプリファイアー」と言います。
直訳すると「増幅器」です。
ギター本体のピックアップが拾う弦の振動の信号はとても小さいので、スピーカー本体を鳴らすだけの力がありません。
そこで、その小さな信号を増幅してくれるのがアンプの役目です。

ギター本体から出る小さな信号はまず「プリアンプ」に入ります。
「プリアンプ」は音色を変えたり、歪ませたり音を加工しながら、信号をある程度の大きさまで増幅させます。
そして「プリアンプ」で増幅された信号は、「パワーアンプ」に入り、更にスピーカーで鳴らせるだけの大きな信号へ
パワーアップさせたものが「スピーカー」で鳴らされるといった構造になっています。

  
ギター → プリアンプ → パワーアンプ → スピーカー

この「プリアンプ」や「パワーアンプ」を作動させるのには電源の供給が必要です。
その電源部になっているのが、「トランジスタ」や「真空管」です。

音色を決めているのは「プリアンプ」ですので、とても重要な役割です。
更に好みのサウンドを作るために別売りされているプリアンプもあります。

        Rocktron Chameleon 2000 プリアンプ+マルチエフェクター


「トランジスタ」と「真空管」

アンプには電源部に「トランジスタ」を使った方式のものと、と「真空管」を使った方式のものがあります。
「トランジスタ方式」が発明される前はみんな「真空管方式」でした。
昔のテレビやステレオもみんな「真空管方式」でした。

どちらの音が良いとかは、人それぞれの好みですから何とも言えませんが、「トランジスタ」と「真空管」では間違いなく音は違います。
古い昔のサウンドが好きな方は「真空管」のアンプを好む方が多いかもしれません。
「CD」も良いが、昔のアナログで聴く「レコード」が何とも味があって好きだ。という感じでしょう。

現代では家電製品でも真空管はメインではなくなってしまったので、詳しい構造を知っている方はあまりおられないかもしれません。
「真空管」は、電球みたいなもので、文字通りガラスの器の中が真空になっていて、中には電極が入っています。
一つの電極からもう一つの電極へ電子を飛ばしているのですが、その電子は熱せられないと飛び出しません。
それで一つの電極をヒーターを使って熱しています。(電子レンジみたいですね・・・。)

電極が2つのものを「二極管」。3つのものを「三極管」と言い、四や五もあります。しかし、増幅作用があるのは三以上です。
プリアンプ部に使われている小さな真空管は大抵「三極管」です。
四や五になるほどパワーアップしていきますので、パワーアンプ部にはこの辺りが使われています。

「トランジスタ」は、半導体素子の一種で、理屈は真空管方式と同じです。
真空管の電極のやりとりと同じようなことをしているのが「ダイオード」というものです。
ダイオードにはOPアンプとかICとか、色々ありますが、これ以上理系のお話はマニアック過ぎる上に私の頭ではついていけません。
何より、一言で言って「どうでもいい話」なのでやめておきます。

要するに、トランジスタ方式は真空管方式でやっていたことをもっと効率良く、小さな部品でやってしまうという進んだやり方です。


「トランジスタ」と「真空管」長所と短所

ともあれ、「トランジスタアンプ」を使うにも、「真空管アンプ」を使うにも一長一短あって、知らないと損をすることもあります。

「真空管方式」ではさきほどお話したように電子を飛ばすための「ヒーター」や、電極に電源が必要です。
しかも電極にかける電圧は100Vから500Vくらいのかなりの電圧が必要です。
それに比べ、「トランジスタ方式」は数ボルトから100Vぐらいで十分活躍します。
「真空管方式」の方がかかっている負荷はかなりのものです。

「出力対歪率特性」というややこしい話がありますが、要するに「音を出した時にその音がどれだけ歪まずにきれいに出るか」
という話です。
真空管はトランジスタに比べると、やはりノイズも出ますし、歪み率も大きいです。
しかし、真空管方式では限界を超えてもある程度は丸く歪んで持ちこたえてくれます。
それに比べ、「トランジスタ方式」では、あるところまではきれいなのに、一線を超えると極端に歪みまくるという性質です。

「周波数特性」というのもあって、要するに「犬は人間よりずっと高い周波数の音も感じる」とか言うものですが、
アンプにも出せる周波数の範囲があります。
「真空管方式」よりも「トランジスタ方式」の方がずっと幅広い周波数の音を均等に出すことが出来ます。

また、「真空管」は電球と同じようなものですので、寿命があります。
「真空管」は古くなってくると増幅率が下がってしまって、やたらボリュームを上げないと音が小さくなったり、
やけに歪んだりしてきます。まず、音質もずいぶんと変わってしまいます。

チューブアンプを買う時は「ボリュームがやたら小さくないか。」「やたら歪んでないか。」などをチェックした方が良いです。
「真空管」は新しいものに取り替えれば生き返りますが、けっこうな値段がするのと、「バイアス調整」というものが必要で
電球のように取り替えたらOK!という訳にはいかず、プロにやってもらわないと出来ません。
真空管は差し込みのソケットが同じものも多いので簡単に取り替えできそうですが、基本的には同じ型名のものでないといけません。
また1コだけ取り替えるというのも出来ません。真空管は力が揃っていないと機能しないのです。

時々、ネット・オークションでフェンダーのオールド・アンプを激安で落札して大喜びしたのに、届いてみると真空管が死にかけ状態で
仕方なしに取り替えたら、楽器店でちゃんとしたのを買うよりえらく高くついた。なんて話も聞きますね・・・。
まあ、「真空管が死にかけの時が一番いい音だ。」という方もおられますが・・・。(風前の灯火ってやつでしょうか。)

ここまでお話したことを振り返ると、「トランジスタアンプ」は部品も小さく、寿命の心配もいらず、歪みも少なく、周波数も幅広いのに、
「真空管アンプ」は、全くその逆でロクでもなさそうですが、
音の善し悪しはこの話とは全く別物です。
現代に活躍している真空管を使っているものは楽器用アンプか、マニアのオーディオぐらいかもしれませんが、
多くのギタリストやベーシストたちが真空管アンプにこだわっておられるのには、やはりそれなりの価値のある音が出るからです。


「真空管」の寿命

真空管の取り替え時はいつなのでしょう。
まずは真空管をよく眺めてみましょう。

真空管は古くなるとガラスの内側が黒ずんできます。
また、ガラスの内側が銀色になっている部分を明るいところで透かして見ると、小さな穴がいっぱい開いていると古いかもしれません。
中で粉が舞っているのも古くなった目安です。
アンプの電源を入れた状態を眺めてみると、みんな赤く灯っているのに、ひとつだけ青く灯っているといった感じも調子が悪い証拠です。

真空管の寿命は長く愛用していれば弱ってきているのも感じると思います。
こりゃ、いよいよ元気がなくなったなあ・・・。と思えば取り替え時かもしれませんね。

真空管を外す時は、電源を切って、火傷しますのでよく冷めるのを待ってからソケットを壊さないように慎重に抜きましょう。
外した時はソケットをきれいに掃除してあげましょう。
差し込む時は、必ずしっかりと差し込んでおきましょう。
グラグラだとスピーカーの振動を拾ってハウリングを起こしやすくなりますし、接触不良を起こすとアンプ自体によくありません。


真空管アンプのノイズ対策

真空管アンプには「ノイズ」はつきものです。
「ジー・・・」とか、「ブーン・・・」とか、何かしら妙な音が出ます。極端に大きい場合は別ですが、それで普通です。
どうしてもイヤならトランジスタアンプを使うしかありません。

しかし、簡単なノイズ対策もあります。
ライブにアンプを持って行ったら、「おや?いつもよりやけにノイズが出るなあ・・・。」と思ったら、コンセントの差し込みを逆にして下さい。
それだけでおさまる場合もあります。
それはコンセントのアースとアンプのアースの回路が逆になっていたからです。
ギターを触ったままマイクに口をつけると「ピリっ!」と感電する場合が時々ありますが、それもそれが原因です。


今回は「アンプの選び方」というテーマでしたが、どうしても真空管に関しての内容が多くなってしまいました。
トランジスタアンプはそれだけコメントするネタがないぐらい安定しているということです。
と言っても、各ブランドやモデル、出力ワット数などでも出てくるサウンドは様々です。

最高のギターとアンプ探しは誰もが永遠のテーマですので、正しい答えはありません。
色々試してみて、模索するのが楽器を弾く人の楽しみでもあります。
素晴らしいものを見つけても、またもっと素晴らしいものに出会うかもしれません。

私も永遠の最高のアンプ探しを続けたいと思います。




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